MUSYOKUTOUMEI

ライフ・デザイン・アクチュアリーのアナザーブログ

カテゴリ: 柔道

新型コロナにより長らく制限されていた母校柔道部での部外者の練習参加が解禁され、七大戦を2週間後に控えた先週土曜日に道場で(滝のような)汗を流してきました。1,2回生の練習相手をするつもりだったのが2人しかいない3,4回生が連続でかかってきて、ひたすら圧力に耐える(というか耐えきれてなかった)長ーい12分間でした。京大では七大ルール(※)に合わせて乱取り1本は6分に設定されています。

※15人同士の勝ち抜き戦、体重無差別、試合時間は6分、副将・大将(最後の2人)戦は8分、寝技への引き込みが認められ、一方が立ち上がるか両者が完全に離れない限り待てはかからない、一本勝ち(負け)以外はすべて引き分け。

今年も人数はギリギリで2回生中心のメンバーではありますが、院生のOBも4人コーチとして参加していて、よい練習ができていると感じました。残り2週間、コンディションを整えて持てる力をすべて発揮してもらいたいと思います。

練習後は栄養会にも参加させてもらい、現役部員に交じって焼き肉を食べまくってきました。いや、現役部員に比べたら食べたのは半分くらいです。栄養会とは毎年この時期にみんなで三条~四条河原町近辺で肉を食べて士気を高め、その後鴨川の川べりに下りてアイスを食べながら無駄にエネルギーを発散し、ときに周囲のカップルや観光客の顰蹙を買うという大切な(?)イベントです。

今回、私の3学年上にあたる部長から聞いて初めて知ったのですが、当時京大柔道部は成績が低迷しており、今年もダメかなーという雰囲気を打破するためにやったのが恒例行事として定着したそうです。ここ数年は新型コロナの影響で開催できてなかったですが4年ぶりに復活しました。なお私は焼き肉店を出てそのまま帰宅したので、今回川原で何が起きていたかは知りません。。。

そんなこんなで現役時代のことを思い出しつつ、翌日は息子が通っている柔道教室の試合に指導員の1人として行ってきました。ローカルな大会ではありますが、小学生9クラス(学年別、男女別)のうち5クラスで優勝。息子は準決勝で負けましたが初めて試合で2勝しました。不戦勝以外で初めて勝ったのも去年のこの大会でした。

試合に向けて練習で力を付け、試合で少しでも結果を出すことで自信を付けて練習へのモチベーションを高めていく、自分を振り返ってみてもそこが成長の出発点かなと思います。久しぶりに本棚においてある昔の部報(毎年1回発行)を引っ張り出しながら当時の戦績を振り返ってみました。

【1回生時】
・近畿国公立(個人戦無差別)
 1回戦負け(横絞 一本)大教大K志
・京都パリ交流(個人戦体重別)
 1回戦負け(内股 有効)京教大M上
 なおM上さんは京都の柔道教室で指導員をしていることが先日の合同練習で判明
・京都段別体重別(個人戦体重別)
 1回戦負け(指導)京教大M上
・京阪神三大学戦(団体戦七大ルール)
 負け(合技)神戸大M上
 負け(送襟絞)大阪大T田、チームは1勝1敗で2位
 この試合、両大学の主将と当たってしまい引き分けることもできず2敗。T田選手との試合は参ったしてないのに一本を宣告され、落ちてないとアピールしているのに謎に審判に活を入れられる。実はこの日朝寝坊して1人遅れて会場に到着しており、当時のG籐主将から「罰が当たったな」と言われぐうの音も出ず。
・名古屋大戦(団体戦七大ルール、但し試合時間は+2分)
 引分K尻、チームとしても引分
 3回生の実力者K尻選手に早々に抑え込まれるも何とか逃れ、その後絞められて観念するも落ちずにもがき続けて8分経過。柔道人生で肉体的に最も過酷な試合だったが、意識朦朧としながら引き分けに持ち込む。
<年間成績>
・七大ルール:1分2敗
・講道館・国際ルール:3敗

【2回生時】
・京都大会(団体戦無差別)
 予選リーグ①負け(大外刈 有効)佛教大K本
 予選リーグ②負け(体落 有効)京産大M脇
・関西体重別(個人戦体重別)
 組み合わせに恵まれ2回勝つが部報の記載漏れにより詳細不明
・神戸大戦(団体戦七大ルール)
 負け(一本背負)M上
 七大戦前の大事な試合に三将として出場するも、開始直後に計時の不備で待てと勘違いして棒立ちになったところを投げられ一本の宣告。最後はG籐主将が2人抜いてチームは勝利するも、勝手な判断で何もしないまま負けたことに涙が止まらず慰められる。初出場となる七大戦に向けて良い薬となった。
・七大戦
 1回戦北海道大 1人目引分T瀬
 準決勝名古屋大 1人目引分O庭
 チームはいずれも1人残しの接戦を勝ち抜いて決勝に進出。1学年上のF川さんの活躍が光った。
 決勝東北大 1人目の相手はのちに主将を務める同期のM岡。立技の切れる選手で、試合中盤に大外刈で投げられるも何とか体をひねって技ありにとどめる。その後はしつこく寝技にいって引き分けに持ち込む。後で録画を見たが大外刈は完全に一本の勢いで、自分でもよくあそこから反転できたなと思った。最終的に2人残しで勝って優勝。G藤主将を中心にチーム一丸となった結果の勝利で、純粋な喜びとしてはこの時が一番大きかった。
・近畿国公立(団体戦無差別)
 予選リーグ①勝ち(一本)大外大 不明
 準決勝 負け(上四方固 一本)和歌山大S本
 決勝 負け(背負投 有効)神戸大N村
 チームも決勝で敗れて準優勝
・関西大会(団体戦無差別)
 補欠で出番なし、チームは敗者復活戦を勝って全日本に出場。全日本も補欠で出番はなし。チームは初戦で福岡大に0-7で完敗。現在に至るまで京大にとってこれが最後の全日本出場となっている。
・京都段別体重別(個人戦体重別)
 部報に記録が残っておらず不明だが勝った記憶なし。
・神戸大戦(三商大ルール※)
 1人目引分T田、チームは3人残しで負ける。
 ※七大ルールと概ね同じだが技あり以上で勝ちとなる。
・京阪神三大学戦(団体戦七大ルール)
 引分 大阪大I本
 引分 神戸大N村
 チームは1勝1分で1位
・名古屋大戦(団体戦七大ルール)
 引分N西、ちなみにこの試合は全選手が引き分け。
<年間成績>
・七大・三商大ルール:5分1敗
・講道館・国際ルール:3勝5敗(一部不明)

【3回生時】
・国体予選(個人戦体重別)
 1回戦負け(大外刈 有効)京産大S羽
・京都大会(団体戦無差別)
 予選リーグ①負け(横四方固 一本)京産大T橋
 予選リーグ②負け(合技)龍谷大O塚
・関西体重別(個人戦体重別)
 2回戦勝ち(横四方固 一本)大阪経法大M井
 3回戦負け(内股 一本)天理大T中
・神戸大戦(団体戦七大ルール)
 勝ち残りで出番なし
・七大戦
 1回戦大阪大 1人目勝ち(崩上四方)T田
 2人目引分O方
 準決勝名古屋大 1人目引分O森、足抜きの体勢まで行くも取り切れず。ほかのメンバーももう一歩のところで取り切れない試合が続き、序盤の失点を取り返せず0-1で敗退。膝の怪我をおして出場したものの足を絡まれ抜くことができなかったM田主将の痛々しい姿が脳裏に焼き付いている。4年間で最も悔しい試合となった。
・近畿国公立(団体戦無差別)
 予選リーグ①勝ち(横四方固 一本)大教大F岡
 予選リーグ②勝ち(横四方固 一本)兵教大T口
 準決勝 勝ち(送襟絞 一本)和歌山大A美
 決勝 勝ち(横四方固 一本)神戸大T内、チームも勝って団体戦優勝
・関西大会(団体戦無差別)
 1回戦勝ち(横四方固 一本)大工大A山
 2回戦勝ち(横四方固 一本)大商大U田、しかしチームは1-6で敗れる
 敗者復活戦 負け(内股 一本)立命館M井、チームも0-6で完敗し全日本出場はならず
・京都パリ交流(個人戦体重別)
 1回戦勝ち(谷落 一本)龍谷大K
 2回戦負け(小内刈 一本)京都府警M田
 1回戦は出会い頭に谷落が決まる。記憶の限り4年間で唯一立技での一本勝ち。偶然の賜物たが私大の推薦入学組に勝てたのは自信になった。なお相手はこの負けをだいぶ根に持っていたのか、翌年京産大で行われた合同練習での立技乱取りで傷みつけにきた。でも寝技乱取りには来なかったね。
・京都段別体重別(個人戦体重別)
 1回戦勝ち(横四方固 一本)立命館大M井
 2回戦勝ち(横四方固 一本)龍谷大M嶋
 3回戦負け(捨身小内 有効)龍谷大M村
 1回戦は帯取返しからの抑え込みで関西大会の敗戦のリベンジを果たす。勢いあまって相手に鼻血を出させてしまう。2回戦は亀からの返しで勝利するも3回戦で力尽きる。
・神戸大戦(三商大ルール)
 1人目勝ち(上四方固 一本)S田
 2人目負け(横四方固 技有)F田
 F田選手は神戸大のエース。1回生時の神戸大戦ではなんと6人抜きを喫している(私は欠場)。背負投でつぶれたとこを抑え込まれるが25秒過ぎたところ(※)でテッポウ返しで逆に抑え込む。しかし途中で逃げられその後は寝技に付き合ってもらえず終戦。中途半端な立技をかけたのが敗因となった。チームは2人残しで勝利。
 ※当時は国際ルールでも抑え込みは30秒で一本、25秒で技有
・京阪神三大学戦(団体戦七大ルール)
 2試合とも大将で出番なし、チームは2勝で1位。
・名古屋大戦(団体戦七大ルール)
 三将として出場し、相手の大将、K山主将と対戦して引分、チームは勝利。
<年間成績>
・七大・三商大ルール:2勝2分1敗
・講道館・国際ルール:10勝7敗

【4回生時】
・京都大会(団体戦無差別)
 予選リーグ①勝ち(横四方固 一本)龍谷大S田
 予選リーグ②負け(小外刈 一本)同志社K村
・関西大会(団体戦無差別)
 1回戦勝ち(横四方固 一本)大体大N山、チームは2-2ながら惜しくも内容で負けて全日本出場はならず
・神戸大戦(団体戦七大ルール)
 勝ち残りで出番なし
・七大戦
 1回戦は前年敗れた名古屋大。大将で出場。1点リードで最終盤を迎え、相手の大将は主将K山、こちらは副将S藤(次期主将)。もちろん引き分けてくれることを期待し、S藤も粘るが抑え込みに入られる。覚悟を決めて戦闘モードに入る。大将同士で引き分けると代表戦に突入してどっちに転ぶかわからないし消耗してしまうので、勝負をかけて試合開始直後からフルパワーで攻める。2人目で疲れの見える相手を強引に返して抑え込みに入り、横四方固で勝ち。
 準決勝は敗者復活戦を勝ち上がった名古屋大と再戦。出場した3回の七大戦で実に4回目、準決勝はすべて名古屋大との対戦。後で聞いた話ではK山は私との再戦を希望して副将に入ったが、こちらは前年の敗戦を踏まえて偏りのないオーダーに変更。七鋒で出場し、守りの固い4回生Y岡と対戦して引分。再び1点リードで最終盤を迎え、K山には副主将のN山が堅実に引き分けて勝利。雪辱を果たす。
 決勝の相手は2年前と同じ東北大。前年は決勝で名古屋大に勝って優勝している。中堅で出場し、1人リードした状況で出番が回ってくる。1人目T下には開始早々崩上四方固に入り体力を温存して勝ち。2人目4回生M田とは膠着状態が続くが残り10秒で足を抜いて横四方固に抑えて勝ち。さすがに疲れて3人目3回生S田には序盤から攻められ、縦四方固に抑え込まれるが足を絡んで逃げる。さらに立技で頭を下げられて払巻込で技ありを取られる。しかし試合終盤、相手も攻め疲れて背中が見えたところで反射的に帯を取って縦返しから崩上四方固めに入って逆転勝ち。4人目、体力の限界だったが何とか守りきって引分。チームはそのままリードを保って4人残しで優勝。もちろん嬉しかったし達成感でいっぱいだったが、同時にほっとした気持ちも強かった。
 チームとしては前年の借りを返したが、それぞれの世代にとってはその年の結果がすべて。1年前の負けが消えるわけではない。1つ上の代で勝てなかった悔しさは私の中に残り続けるだろう。
・関西大会(団体戦体重別)
 1回戦負け(体落 技有)大体大M嶋
 この年から始まった体重別の団体戦。七大戦の1週間後で緊張が切れており、2ヶ月前に善戦した相手に今度は1-6で完敗。記憶にも残っていない。そんな中で唯一勝ち点をあげている主将Y原はさすが。
・近畿国公立(個人戦無差別)
 1回戦勝ち(横四方固 一本)和歌山大A葉
 2回戦勝ち(横四方固 一本)大外大S本
 3回戦勝ち(横四方固 一本)神戸大M馬
 準決勝勝ち(横四方固 一本)滋賀大H山
 決勝勝ち(横四方固 一本)大阪大O田
 七大戦を終えた4回生は通常出ない大会だが、個人戦のほうに出させてもらうことになり、柔道人生で唯一の個人タイトルを獲得。M馬選手には序盤に内股で飛ばされて技有を取られるが、私の場合どちらにしても寝技で一本取らなければ負けパターンなのでいつもどおり戦って逆転勝ち。帰省したときに賞状を持ち帰り、翌々年に亡くなった祖父に喜んでもらったのが印象に残っている。
・関西体重別(個人戦体重別)
 2回戦勝ち(崩上四方固 一本)佛教大A江
 3回戦負け(袖釣込腰 一本)龍谷大S田
 現役最後に出場した大会。3回戦の相手は京都大会の団体戦で勝った相手だったが、先に引手を取られあっさり袖釣で投げられて終戦。七大戦後は自分が強くなるためではなく後輩のために練習に参加するようになる。それで私大相手に勝てるほど甘くはない。
<年間成績>
・七大ルール:4勝2分
・講道館・国際ルール:8勝3敗

というわけで、軽い気持ちて書き始めてたら色々思い出して長くなってしまいました。練習試合とか記載を省略してるのもあって、それらを含めるとかなりの頻度で試合してたんだなと改めて思います。

今年の七大戦は東京大の主管で講道館で行われます。ちょうどいいタイミングで会社の全社イベントが東京であるので、そのまま東京に留まって現地で後輩たちの活躍を見守りたいと思います。

今日はとてもうれしい知らせがありました。

母校の柔道部が七大学戦で9年ぶりの優勝を果たしました。

七大戦の柔道は一般の柔道は異なるルールで行われます。
  • 15人対15人の勝ち抜き方式による団体戦
  • 勝負は一本勝ちのみ(一本取らなければ引き分け)
  • 自分から寝技に引き込むことが認められる
  • 寝技の膠着や場外による待てがない
  • 試合時間は6分、大将と副将(最後の2人)については8分
今大会の詳細についはこちらの柔道チャンネルサイトで紹介されています。

前回、9年前に優勝したときは地元京都での開催。主将川本選手を3戦とも大将(15人目)に置きながら、一度も大将に出番を回さない完全勝利でした。

今回はそれとは対照的に、3戦とも苦しい試合展開ながら、最後はすべて主将嵯峨選手が相手の大将を破って力を出し切っての勝利だったと思います。

今年は東京での開催。参議院選挙の関係で妻は丸一日不在のため、子どもを有馬富士公園に遊びに連れていきつつ…
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ツイッターの速報で戦況を確認。

…こんな感じで、柔道経験者でも一般には一部理解不能と思われるツイートを、僕は手に汗握りながら見ていました。

そしてついに優勝!

いやー、本当によかった。現役部員、そして監督はじめ関係者のみなさんの長年の努力の賜物と思います。

現地で観戦し、喜びを分かち合ったOBがうらやましい限りです。

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